売掛金現金化は業種によって利用状況が大きく異なっています。仕事の完了から請求までが短い業種は、それだけ早く支払いをしてもらうこともできるため、入ってきたお金を次の事業や支払いに回すことも可能です。しかし中には1つの仕事を終えるまでに数ヶ月かかってしまうものもあり、こうした案件は実際に仕事をしても入ってくるお金が遅くなるため、キャッシュフローが悪化しやすいのが特徴です。まずは売掛金現金化をしなくても済むように、仕事を始める前に途中清算が可能かどうか相談しておくようにしましょう。
長期の案件になりやすいのが建築業界や大規模開発を行うIT系や工場などです。キャッシュフローが悪化してしまうと材料の入荷や人件費の支払いに影響が出てくることがありますので、支払いが滞りなく行えるようにお金の管理をしていく必要があります。売掛金現金化は請求書の金額が大きければ大きいほど、業者の手間は少なく、収益率も高くなる傾向にあります。そのためファクタリング業者の中には対象業種は絞っていなくても、最低利用金額を設定しているところもあり、100万円以上の売掛債権でないと相手にしてくれないこともあるので注意しましょう。
少額利用の場合は最低利用金額を確認してから申し込みをすると良いです。少額での利用は手数料の割合が高くなってしまうこともあるため、いくつか売掛債権がある場合は高額なもので取引先の信用力が高そうなところを選んで売却すると、手数料の割合を抑えることができます。